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「ぴあのひろば」音楽教室にて講師をしている貝島直子(かいじま なおこ)と申します。

 

 

 ピアノを始めたのは、通っていた幼稚園でのヤマハ教室に姉のレッスンについて行っていたことがきっかけです。姉よりも小さい年齢で音楽を聴いていたせいか、私の方が音感が良く、ヤマハの専門コースの試験に合格し、そのまま音楽の道という敷かれたレールを何の疑いもなく進んでいきました。小学5年生のときに他県に転居したのがきっかけで、そののち大学受験までお世話になるピアノの先生と出会い、音大受験が当然のお教室の中での専門的なレッスンが始まりました。

 

 

 ピアノのテクニックは決して上手ではないけれども、先生から感性の部分を見込まれたということもあり、コンクールには毎年参加、発表会では上手な生徒さんの部門に入れていただき、傍から見れば順調に見えるようなピアノへの道が私の中ではとても大きなプレッシャーになっていました。

 

 いつもコンクールでは縮こまってしまい、先生はがっかりされ母には帰りに怒られるという繰り返しで、しまいにはコンクールから帰ってくる母と私の姿を見るのも嫌だと家族に言われました。そんな経験からでしょうか…。コンクールというものが大嫌いになりました。

 

 高校生になり、今度は受験に向き合う時期となりました。家は裕福ではなかったので私立の音大は難しいと考え、国公立の芸大に目標を定めました。ただ、私の実力では到底無理、と不安と悩みと絶望のような気持ちになっていたときに、高校の音楽の先生から「あなたには無理です」とはっきりと言われました。わたしのピアノを聴いたこともない先生にです。しかし、なぜだか、そのことに対して憤る気もちも落ちこむ気もちもなく、「諦めさせてくれてありがとうございます。」という気もちでした。それまで私の中で、「目標を諦めることはつまらない人間になってしまう」というような思い詰めた感情があったのではないかと思うのです。結局、地元の教育大の音楽科に進学しました。

 

 高校を卒業すると同時に、お世話になったピアノの先生からも卒業となりました。学校生活以外のすべてをピアノの時間にするべく過ごしてきた、そんな全速力で走ってきた自分を休ませてあげたいという思いやピアノの他にもいろいろ経験してみたいという思いから、大学ではいろんなアルバイトをしたり、サークル活動、日本貧乏旅行をしたりなど、自由な時間を過ごしました。この時期のゆったりとした時間が押し込めていたような心を開放できたのではないかと思っています。

 

 大学卒業後は、思い描いていた通り学校現場で教壇に立つこととなり、そこで12年間過ごしました。ただ、教員になる時から、いずれはピアノ講師として身を立てていきたいという気もちはずっと持っていました。きっと、ピアノそのものが好きだったのだと思います。

 

 

 ですので、音楽の授業において、知らず知らず生徒さんたちを観察していて、「ピアノを弾ける生徒さんでもスラスラと楽譜を読めるわけでもないし、楽典をきちんとわかっているわけでもない。自分がピアノの先生だったら、そこを教えてあげたいな」と感じていました。また、学校の音楽の授業ではさまざまな生徒さんがいます。ドの音もわからない、クラシックを聴いたことがない生徒さんもいます。そんなさまざまな生徒さんたちが退屈しないように、受けていて楽しくなるような授業内容にしようと常々考えていました。

 

 

 この時の音楽に対する、ピアノに対する考えは、学校からピアノ教室に変わった今も変わっていません。

 

 

 ピアノが上達するためにはただ楽しいレッスンだけでは無理があります。日々の練習が必要です。しかし、やらされてイヤイヤながら指を動かしているだけでは何時間練習しても上達しません。そこには「弾きたい」という気もちが必要です。そんな気もちになれるよう、音楽が楽しい、ピアノが楽しいという気もちになって練習できるようになるきっかけを作るために楽しいレッスンを心がけています。

 

 

 ただ、安心して練習ができるような状況を用意してあげられるのはおうちの方なのです。日々お忙しいお母さん、お父さんが心にゆとりをもってお子さんをバックアップできるように、子育てカウンセリングの資格をとりました。教室の保護者の方にカウンセリングをおこなったところ、「日頃、レッスンを通して子どものことをわかってある先生に踏み込んだお話ができるのは本当に安心できる」とか「わたしたち親子のことを理解してくださっていると思うと、ピアノの練習もやる気が出る」というお声をいただきました。もしも、私の母がカウンセリングを受けていたら、コンクールの本番で失敗したわたしにもっと優しい声掛けをしてくれたかもしれないなとも感じています。

 

 

 今、コロナの状況でますますストレスがたまり、いたましい事件などを多く耳にします。わたしのこれからの使命は、ピアノ教室の生徒さんや保護者の方はもちろん、全国のお教室の先生方にこの子育てカウンセリングについてお伝えし、多くの子どもたち、そしておうちの方々がより良い人間関係を作っていき、より良く過ごしていけるようにお手伝いしていくことであると感じています。

 

 

福岡教育大学教員養成課程中学校音楽科卒

筑紫女学園中学校音楽科教諭歴12年

筑紫女学園中学高等学校音楽科非常勤講師歴5年

ピアノ講師歴17年

わらべうたベビーマッサージインストラクター

わらべうた親子ダンス ベビー編インストラクター

ソング&リズム体操コーチ資格取得

日本こども教育センター リトミック認定講師

 SORAヒプノセラピスト